電撃発表!芸能兵制度、設置から16年で廃止へ!

先月25日、SBSのドキュメンタリー番組「現場21日」で、芸能兵士の衝撃の実体が報道され、韓国国民の激しい批判を受け、国防部は18日、国防広報支援隊(※芸能兵所属部隊)の管理不十分の責任を痛感するとした上で、芸能兵の廃止を決定したことを発表した。約1ヶ月間の内部監査の結果、国防部が国防広報支援隊の軍の管理不足を認めた形となる。芸能兵士制度は、1996年10月に創設され、16年9ヶ月の時を経て正式に解体されることとなった。

国防広報支援隊の廃止決定により、今後の入隊を控える芸能人の立場も悲喜こもごもといったところだ。

過去、芸能兵士として軍務を全うした経験を持つスターが所属する某芸能事務所代表は、マスコミインタビューに対し「芸能兵士も人には言えない悩みがあるが、一般の兵士に比べ恩恵を受けているというのも明らかな事実」とした上で、「軍隊に対する世間の視線が厳しいだけに、この議論(芸能兵士優遇問題について)を完全に無くすことは難しい。芸能人も一般男性と同じ基準で軍の義務を全うするのが道理だろう」と今回の廃止について同調するコメントを残した。

また、所属芸能人の入隊を今後に控えている、ある芸能事務所の広報室長は 、「以前は、現役で入隊するだけでも世間から認められていたが、現在は現役で入隊しても<芸能兵>という立場である場合には、サングラスを掛ける状態だった」とした上で、「あの放送(※SBSのドキュメンタリーを指す)を通じて、国防広報支援隊(芸能兵士)の内部実態が全国に知れ渡ることとなった以上、今後どの芸能人が芸能兵士として入隊するだろうか」とし、返ってイメージダウンにも繋がりかねない芸能兵士制度の廃止に歓迎する雰囲気を見せた。

一部ではこれまで国防部はいわゆる「芸能兵士」と呼ばれる芸能兵制度を通じて芸能人を利用し、最初から芸能兵士自体に大きな関心を払っていなかったのではないかという批判の声も聞かれる。あるアイドルグループの所属する芸能事務所の理事は、 「(うちは)芸能兵士には、最初から関心がなかったし、むしろ歓迎」とした上で、「芸能人が芸能兵士に申請しなくても、その芸能人に収益性が見込まれるのであれば、芸能兵士として向こうが選出するという話も聞いたことがある。世間から非難を受ける側面もありつつも、収入の面では利用されていた。ファンは、芸能人を見たいがために芸能兵士の公演に行くだろうが、クオリティが低い公演で、少なからず芸能人にネガティブな影響を与えてきたのは事実」と内情を明かした。

芸能兵士の経験のある某歌手は、「1年で200件のスケジュールをこなした」、「トランクを持って、地方を移動しながら演奏してサイン会をした。大変なスケジュールをこなしてきた内部事情を知れば、少しは理解してくれるだろうが、僕たちが袋叩きにあうことが気に障った。周りの仲間に芸能兵士は絶対に行くなとアドバイスしたりした」とコメントした。

一方で、ある芸能事務所の社長は、 「数人の芸能兵士の不適切な行動のために、芸能兵士を希望していた芸能人も選択すらできない状態になってしまった。この制度は、芸能人の持つ才能を生かしつつ、任務を遂行するという点で魅力的な選択肢の一つだったのに残念だ」とコメントしている。

芸能兵制度廃止は、今後入隊を控えるアイドルやスターに大きな影響を及ぼすものと見られている。
これまで芸能人は、入隊する事で生じる空白期間を埋める事ができ、才能を生かしながら、軍務を全うできるという点から芸能兵士や空軍軍楽隊などを選ぶケースが多かった。