2013年8月10日(土)~8月24日(土)まで東京Bunkamuraオーチャードホールにて上演されるミュージカル「三銃士」の制作発表が6月25日(火)都内で行われました。
製作発表には韓国ミュージカル界で活躍し日本でも先日まで放送されているドラマ「幽霊(ファントム)」などにも出演されているオム・ギジュン(ダルタニャン役)。アジア圏を含め世界を舞台に大活躍中の野獣アイドルグループ2PMのJun. K(ダルタニャン役)。数々のドラマやミュージカルで独自の地位で活躍中のシン・ソンウ(アトス役)。俳優、歌手、モデルもこなす韓国エンターテイナーのキム・ミンジョン(アラミス役)。数々の出演オファーが絶えないミン・ヨンギ(アラミス役)。魅惑の重低音ボイスの持ち主、8月から始まるイ・ジュンギ主演の「Two weeks」に出演するキム・ボムレ(ポルトス役)が登壇した。
はじめに1人ずつ挨拶を行ない、スケジュールの都合で今日の製作発表に参加出来なかったダルタニャン役のチャンミン(2AM)とソン・スンヒョン(FTISLAND)からビデオメッセージが流れた。チャンミンは「他のダルタニャンとは違うチャンミンだけのダルタニャンをお見せします!」、ソン・スンヒョンからは「コンサートの為に行けなくてすみません。頑張りますので応援してください。」と意気込みをVTRで語り、会見が始まった。
―日本の皆さんに見どころのシーンを教えてください。
オム・ギジュン:ミュージカル「三銃士」は本当に見どころの多いミュージカルです。その中でも一番楽しめる部分は何と言っても剣術ではないかと思います。一幕、二幕において素晴らしく、かっこいい見栄えのする剣術がお楽しみいただけます。
Jun. K:やはり男同士の熱い友情が魅力的な見どころではないかと思います。そして言葉で説明するのは難しいのですが火花散るような熱い目つき、体の身のこなしなどをご覧いただければきっと皆さん好きになってしまうのではないか思います。
シン・ソンウ:やはり男の友情を扱った作品ですので、友情の場面と先ほど話があったように剣術のシーンです。私に“おすすめのシーンを”と問われるなら“私自身のシーンを!”と挙げたいと思います。アトスとミレディの過去の回想シーンなどの私自身が出ているシーンをおすすめしたいと思います。
キム・ミンジョン:まずは華やかな舞台展開を見ていただきたいと思います。そして前の方が話してくださいましたが、キム・ボムレさんの演じられるポルトス、そしてアラミス、そして他のメンバーとの剣術シーンをご覧いただきたいと思っています。
キム・ボムレ:この「三銃士」というミュージカルは他のミュージカルに比べると観客の皆さんも一緒に参加して楽しめるようなミュージカルであると思います。
ミン・ヨンギ:私はキム・ミンジョンと同じアラミス役なのですが、やはりアラミスのシーンを挙げないわけにはいきません。やはりアラミスは「三銃士」の華と言えますので、ぜひ沢山の応援と関心をよろしくお願いいたします。
―オム・ギジュンさんとJun. Kさんはダルタニャン役を演じられますが、どんなところを念頭に置いて演じたいと思っていますか?また、他のダルタニャン役の演技は参考にしたり、気になりますか?
オム・ギジュン:私自身の現在の年齢が(韓国で)38歳です。一方、劇中のダルタニャンは18歳ですので、いかにして若く見せるか?(笑)どうすれば老けて見えないか?というところに重点を置いています。他のダルタニャンは、まだまだ本人が若いのであえて他の俳優の演技を見ることはありません。
Jun. K:ダルタニャンはパリに行って常に“正義があるんだ”と叫び続けるキャラクターです。そのダルタニャンを演じるに当たりまして、私にとっては今回の「三銃士」が初めてのミュージカル経験となりますので、横にいるオム・ギジュンさんの今まで演じてこられた映像や、実際の公演を見ながら勉強させていただきました。もちろん私は実力的にもまだまだですが一生懸命努力してオム・ギジュンさんにも認めていただけるような演技を見せたいと思います。(オム・ギジュン「僕を見習うと老けたダルタニャンになるよ(笑)」)いえいえ、そんなことありません。オム・ギジュンさんが演じるダルタニャンは本当に若々しく舞台を所狭しと飛び回っていらっしゃるので、オム・ギジュンさんの演技が本当に勉強になります。
―シン・ソンウさん、アトスは「三銃士」のリーダーで男の中の男というイメージですがアトスを演じるに当たってどのような役作り、アトスらしさを出そうとしていますか?
シン・ソンウ:これと言って役作の為に特別なことをしているわけではありませんが、実際にメンバーの中で一番兄貴になりますので、半分以上は自分のありのままの姿を出していると言えます。
―キム・ミンジョンさんとミン・ヨンギさんが演じるアラミスは恋多き男という名を持ち、男同士の友情も熱いという2つの面をどのように表現してく予定ですか?
キム・ミンジョン:まずは与えられた台本通りに演じたいと思います。私にとってミュージカルはこの作品が初めてなので、皆さんが先輩です。Jun. Kさんと同じようにミュージカルにおいては新人なので与えられた状況に最善を尽くして頑張っていきたいと思っています。
ミン・ヨンギ:アラミスはロマンチストで恋多き男です、私自身の事ではありません(笑)。アラミスは劇中で元オペラ歌手で、初演の頃から演じてきて、演出をされてる方が、より歌の部分を盛り上げてくれています。私自身はオペラ歌手となりますが、キム・ミンジョンさんは歌手でしたのでオペラ歌手ではなく歌手として登場します。アラミスは花形の役なのでしっかりと頑張りたいと思います。
―キム・ボムレさんは、「三銃士」のなかで三枚目という存在のポルトスを演られますが、昨年の「Jack the Ripper」で殺人魔を演じられて、コミカルなシーンのあるポルトスとは180度違う役柄だと思いますが、どういったポイントで観客の方々を笑わせたいと思っていますか?
キム・ボムレ:三銃士のアラミス、ポルトス、アトスの中ではポルトスはコミカルな部分の担当で、「Jack the Ripper」と比べると正反対の役であると言えると思います。どのようにお客さんを笑わせるかという点についてはやはり自分も心配しているところです。なぜかと言うと言葉の障害があるからです。この「三銃士」はわざと笑わせようとしているわけではなく、本当に笑ってしまうような内容になっていますので心を込めてきちんと演じればそれが伝わって言葉の障壁があったとしても十分に笑っていただけると思います。
―皆さんはそれぞれ今まで日本に来られていると思いますが、日本の印象をあらためて教えてください。
オム・ギジュン:以前日本での「Jack the Ripper」の公演の際、日本の観客の皆さんが凄く集中してミュージカルを見てくださいました。それが韓国とは雰囲気がずいぶん違うなと思い、あらためて日本と韓国の違う点だなと感じました。
Jun. K:私の場合はまだ日本ではミュージカルの公演を行なったことはありませんが、2PMでコンサートを行なっています。その際に感じたことは、オム・ギジュン先輩がおっしゃったように、何かを観覧する公演において日本の皆さんは本当に礼儀正しくていろんなことを守ってくださる、そして集中して見てくださるのでいつも感謝と大きな感動を受けています。そしてやはり日本の食べ物が美味しいのが印象です。なかでも大トロが美味しいと思っています。
シン・ソンウ:私は2006年からドラマをきっかけに来日し、コンサートで来ることもあります。そういった機会に常々感じていたことは、日本のファンの皆さんは本当に大きな信頼を私にくださっている、その信頼に基づいて見守っていてくださるのをよく感じます。そういった姿を見て私自身もこれまで頑張ってくることが出来ましたし、舞台においても皆さんに感動を与えなくてはいけないと思い、これまでやってこれました。お会いする度にファンの皆さんに本当に感謝しています。
キム・ミンジョン:いつも日本に来る度に感じることですが、街がとても綺麗なところがいいなと思います。そして韓国と同じくらい日本もとても情の熱い国だなと感じています。そして生ビールが美味しいといつも思いますので日本が好きです。
ミン・ヨンギ:4年ほど前の「沈黙の声」と昨年も「Jack the Ripper」の公演で来日をしました。先ほどオム・ギジュンさんもおっしゃったように日本の皆さんは本当に集中して見てくれます。その公演の雰囲気が韓国と大きく違うことを感じています。日本のファンの皆さんは情熱的であり、集中して見てくれるので舞台に立っていてエネルギーをもらっています。
キム・ボムレ:前回の「Jack the Ripper」が僕にとって初めての日本でのミュージカルになったのですが、最初の公演の時に実は日本の観客の皆さんの反応が韓国と違ったので、失敗してしまった、どうしようと思ったんです。そしてカーテンコールが終わり俳優がみんな退場したのに観客の皆さんが残り続けて10分以上ずっと拍手をしてくださいました。とても驚いてしまい、もう1回挨拶をしたほうがいいかなと思うくらい韓国とは大きな違いがあると思ったんです。今回の「三銃士」というミュージカルは観客の皆さんと俳優が一緒に楽しむというミュージカルだと思っていますので、皆さんもリラックスして一緒に笑って一緒に楽しんでほしいと思っています。そして自分の好きな日本の食べ物はラーメンと牛丼です。(笑)(すると即座にオム・ギジュン「僕はガンダムが大好きです。」(笑))
―8月の公演の時、日本滞在中に公演以外に楽しみにしていることを教えてください。
キム・ミンジョン:今回の東京での滞在は私の場合は1週間程の予定なのですが、以前冬の札幌でミュージックビデオを撮ったことがありました。今回時間があれば、夏の札幌に足を運んでみたいなと思っています。
シン・ソンウ:私は以前から日本全国をモーターサイクルで周りたいという夢がありました。もし時間があればモーターサイクルのレンタルをして楽しみたいと思っていますが「Jack the Ripper」の公演もあり、スケジュール上ちょっと無理そうです。また別の日にちを設けて叶えられたらと思います。
Jun. k:僕はまず、キム・ボムレさんが好きだと言う牛丼とラーメンを皆さんと一緒に食べて、そしてオム・ギジュンさんとガンダムを一緒に買いに行って、キム・ミンジョンさんが好きな生ビールと僕が大好きな大トロを先輩方と食べたいと思います。それが一番いい方法ではないかと思います。(笑)他の先輩方は好きなものはないですか?(シン・ソンウ「本当に礼儀正しい!」(笑))
オム・ギジュン:時間的な余裕がないので何処にも行けません。
キム・ボムレ:今回は出演が3日間だけなので私も時間がないと思います。出来るだけ時間を割いて自分の好きなものを食べたいと思っています。
ミン・ヨンギ:私は子供が17カ月になるのですが、もしも公演の途中で休日があればぜひディズニーランドの近くのホテルに泊って楽しみたいと思っていたのですが、今回は公演ばかりのスケジュールとなってしまいましたので、次回機会があればぜひ子供に日本に対する良い思い出を作ってあげたいと思っています。
―日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。
オム・ギジュン:今回のミュージカル「三銃士」は前回の「Jack the Ripper」と違ってとても愉快な作品だと言えますので、劇の合間でも思いっきり手拍子と音楽を楽しみながら一緒に楽しんでくれたらと思います。
Jun. K:ミュージカル「三銃士」で、もっと男らしい部分を皆さんにお見せしますのでぜひ注目してください。今日来て下さってありがとうございます。(と完璧な日本語で話すと、周りの共演者から「一生懸命覚えてきたのか?」と驚かれると)最後のご挨拶かと思い言ってしまいました。(照)
シン・ソンウ:(笑顔で)Jun. Kさんは非常に礼儀正しい田舎者のダルタニャンですが、隣にいる彼(オム・ギジュン)はあまり礼儀がありません(笑)。この「三銃士」は初演から5年ほど経ちますが、オム・ギジュンさん、ミン・ヨンギさん、キム・ボムレさん、そして私が初演からのメンバーになっています。当初から練習の時に沢山の会話をしてきて各自の性格や個性がこの劇中に反映されてくるようになりました。実際にキム・ボムレさんはもともと面白い方でコミカルなポルトス役が良く合います。アラミス役のミン・ヨンギさんはカッコつけたがっていますし、そしてオム・ギジュンさん達には、好きにやってほしいという姿勢で見ています。ですから各自のキャラクターが本当にその役柄に反映されていくことがよく分かると思います。先ほどオム・ギジュンさんも言ってましたが、皆さん自身がこの作品をミュージカルだと思わないで“遊びに来たんだ”“俳優達と楽しい時間を過ごそう”と見ていただければと思います。楽しんで見ているうちにこれが男の友情なんだと自然に心の染みわたってくるような感覚を受けると思います。最初から感動を受けなくちゃ!と思って見るのではなく楽しんでいるうちにきっと大きな感動を得ることが出来ると思います。ぜひ楽しんでください。
キム・ミンジョン:今、シン・ソンウ先輩が本当にいいことを沢山おっしゃってくれました。この「三銃士」というミュージカルは韓国で本当に沢山の方々から愛されたミュージカルですので、日本でも沢山の皆さんに愛されてほしいと思います。そして出演する俳優全員で頑張って汗を沢山流していきたいと思います。
ミン・ヨンギ:日本では「三銃士」というミュージカルが別のバージョンで先にあったと聞いていますが、今回の我々の作品はそれとは大きく違うと思います。ぜひ今回は私達ならではの「三銃士」を楽しく見てください。
キム・ボムレ:(同じ質問ですがなぜか)僕だけ質問が違う?(キム・ミンジョン「どこに行ってたの?」とツッコミを入れ(会場笑))観客の皆さんと一緒に楽しめるコミカルなミュージカルだと思います。そしてやはりこの「三銃士」のミュージカルのテーマというのは「正義は必ず生きている」ということです。最近の韓国では犯罪も増え、情の厚さも以前と比べると失われつつあります。そして社会的な状況は日本も同様だと思いますので、この「三銃士」のミュージカルのテーマである“正義とは何か?”について一緒に考えていけたらいいなと思います。ありがとうございます。
ミュージカル「三銃士」は昨年の「Jack the Ripper(ザック・ザ・リッパー)」の日本初演で観客の高い支持を得たM Musical Artのキム・ソンミプロデューサーや演出のワン・ヨンボムをはじめとするクリエーターが集結して作りあげた大作ミュージカル。世界中で愛され続けているフランスの文豪、アレクサンドル・デュマの原作がもつ魅力をそのままに大胆にアレンジし、息もつかせぬスピーディーなストーリー展開と銃士達のダイナミックなアクションなど見どころ満載。さらに抜群の歌唱力を生かした勇壮な楽曲が興奮と感動を誘う。そしてこのミュージカルを支える豪華キャストの共演がさらに話題を読んでいる。主人公ダルタニャンには「Jack the Ripper」での好評も記憶に新しいオム・ギジュンをはじめ、2AMのチャンミン、2PMのJun. K、日本公演のみの出演となるFTISLANDのソン・スンヒョン、そして三銃士の剣で弾丸も跳ね返す伝説の剣士アトスにはシン・ソンウとイ・ゴンミョン、洞察力に優れたロマンチストなアラミスにキム・ミンジョン、ミン・ヨンギ、ソン・ジュノ、そして海を愛する熱い男ポルトスはキム・ボムレとチョ・スンチャン。三銃士と因縁浅からぬ謎の女性ミレディにソ・ジヨンとキム・アソン。ダルタニャンに恋に落ちる女性コンスタンスにはキム・ソヒョン、J-Min、イェウン。三銃士達の敵となるリシュリューにはホン・ギョンス。リシュリューの親衛隊長ジュサックにはキム・サンヒョンという人気と実力を兼ね備えた韓国を代表するキャスト陣が集結。今回は今年の春に開催された韓国公演の熱気冷めやらぬなか、日本初上陸となるミュージカル「三銃士」に大いに期待がかかる。
公演名:cecile presents ミュージカル 「三銃士」
公演日程:2013年8月10日(土)~8月24日(土)
劇 場:Bunkamura オーチャードホール
☆7月20日(土)~チケット一般発売開始!☆
出演:オム・ギジュン、チャンミン(2AM)、Jun. K (2PM)、ソン・スンヒョン(FTISLAND)、 シン・ソンウ、イ・ゴンミョン、キム・ミンジョン、ミン・ヨンギ、ソン・ジュノ、キム・ボムレ、チョ・スンチャン、ホン・ギョンス、ソ・ジヨン、キム・アソン、キム・ソヒョン、J-Min、イェウン(WonderGirls)、キム・サンヒョン
■取材後期
ミュージカル初挑戦のJun. Kさんの緊張気味で始まった製作発表でしたが、周りの先輩たちの終始ジョークが飛び交う笑いの絶えない会見となりました。この超豪華なキャストの共演でどんなミュージカル「三銃士」が見れるのかとても楽しみですね!